ここでは「さて私こと」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「さて私こと」とは?
「さて私こと」は、このように用いる側が私のことになりますが、という意味で使います。
日常会話で用いるようなものではなく、畏まった文章でのみ使われる表現で、冒頭の挨拶文の後に用いるのが通例となっています。
例として、「盛夏の侯、いかがお過ごしのことと存じます。
さて私こと〜」といったような使い方になり、この表現から文章を始めるということはまずなく、先のような挨拶文の後にすぐに用いるという具合です。
このような堅い挨拶文でなくとも、何かしらのクッションを前に置いて使う表現です。
「さて私こと」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「さて私こと」は、前述のような使い方で、目上の人を相手に堅い内容の報告をする際に用いられます。
ビジネスシーンでは、「さて私こと、○月△日より第一営業部に転属することとなりました」のように使われることが多く、それを知らせておくべき相手に丁寧にその内容を伝えています。
この表現を使うと畏まって伝えることになるため、取引先の相手に対して部署を異動になったなどと用いる時にもよく使われており、個人的にこういう職業に就くことになったという用い方をすることもできます。
「さて私こと」を使った例文
・『早春の候、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。さて私こと、この3月より○○支社勤務を命じられ、そちらに着任いたしました』
・『暑い毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。さて私こと、9月よりいよいよ転職先の会社で勤務することになります』
「さて私こと」の類語や言い替え
・『さて私議』
「さて私こと」は、この「さて私儀」と言い替えることができます。
こちらを使っても変わることはないため、全体的に堅い文章になる場合にはこちらを使うことが多いです。
「さて私儀ながら」といった形で用いる場合もあり、口語で使うことはありませんが、読みは「わたくしぎ」です。
「しぎ」ではないため、PCなどで漢字に変換する際には注意してください。
まとめ
「さて私こと」は、私のことになりますが、という意味で使われています。
畏まった用い方になるため、それなりの内容でないと使うべきではなく、この前にクッションとして挨拶文を挟んで用いられるのが通例となっています。