新聞記事などでよく目にするフレーズは、ビジネスでも使用されることがあります。
今回扱う「新体制のもと」という表現もその典型事例であり、これより解説いたします。
「新体制のもと」とは?
このフレーズを解説する場合、重要なのは「体制」の意味の把握です。
「たいせい」と読む言葉は重要なものが多く、「態勢」や「大勢」または「体勢」や「大成」など様々な言葉がありますが、その中でも意味合いが難しいのが「体制」と言えるかもしれません。
意味としては、「社会や大きな組織を支配する権力構造」または「政治支配の形式」や「社会の仕組み」といったところです。
つまり、「組織や政治行政における指揮命令系統の上位層」のことを指し、具体的には「内閣」や「経営陣」といったものと考えれば良いでしょう。
一方「もと」とは漢字では「下」と表記し、「〜の(影響)下で」や「〜において」という意味になります。
よってこのフレーズ全体としては、「新しい指揮命令系統の影響下で」や「新しい指揮命令系統において」という意味であることがわかります。
「新体制のもと」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでこのフレーズが使われる場合は、経営のトップ、つまり会長や社長もしくは最近流行りのCEOなどの経営の責任者が変わった際です。
また、単にトップが変わるだけでなく、経営陣や役員のかなりの部分が変わる、つまり一新される場合に使われる傾向があります。
そして、このフレーズの後には、「何をしたのか、するのか」や「どんな影響が出たのか、出るのか」と言った内容のフレーズが続くことになります。
具体的には、「新社長による新体制のもと、企業のイメージアップを図る」と言った使用パターンが考えられるでしょう。
「新体制のもと」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『新体制のもと、経営のスピードがこれまで以上に加速する効果が期待される』
・『新体制のもと、改革の断行が急務となる』
・『新体制のもと、課題となっているコスト削減を実行できるかが、当社の運命を決めることになる』
「新体制のもと」の言い替え
「新しい政治や経営の最高責任者に変わって」という意味合いの表現で代用可能です。
・「新しい首相に変わって」
「体制」は、政治であれば「首相」や「大統領」といった具体的名称で置き替えられます。
・「新しい経営陣の就任によって」
一般的に企業の「体制」は「経営陣」で言い替えられますが、企業のトップだけが変わった場合は「経営者」とします。
まとめ
「新体制のもと」とは、「政治行政や企業などの最高責任者(もしくは集団)の構成が以前と変化し、その影響下で」という意味のあるフレーズです。
このフレーズの後には、その構成要員の変更によって発生、もしくは発生するであろう事柄や変化についての内容が続きます。
