この記事では、「心配をよそに」の使い方や例文、注意点を説明します。
「心配をよそに」とは?
相手を気にかけているというのに、まるで気にしていない様子であるとき「心配をよそに」【しんぱいをよそに】といいます。
例えば、部下が営業に出かけた後、しっかり目的を果たせたか上司は不安な気持ちになっているというのに、当の本人はいたって気にせず楽観的な態度を見せて帰ってくるのです。
元々この言葉に使われている「よそに」は人の気持ちを真剣に受け入れようとせず、まったくかえりみないという意味が含まれています。
また、他の場所という意味がある「よそ」を使っているところから、本人は周囲の心配を無視している様子を表せるのです。
「心配をよそに」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
営業に行ったきり帰って来ない部下を気にする上司は不安な気持ちになり、メールで「大丈夫か」と聞いたとき本人はまったく不安を与えているとは思っていません。
メールの返信には「どうしたんですか、今から帰ります」とあっけらかんとしたところに「人の心配をよそに、いい気なものだ」と苛立つ気持ちを表します。
他の使われ方としては、午後になっても連絡してこない取引先に問い合わせれば「大丈夫、在庫は確保できますから」とようやくメールがきたとき、「心配をよそに、連絡ぐらいしてほしい」と苛立つ気持ちを伝えるのです。
ただ、心配する相手が正しい行動しているときは使わないようにしましょう。
「心配をよそに」を使った例文
・『社長の心配をよそに、従業員は喋ってばかりいる』
・『心配をよそに、部長は気軽で契約してしまった』
「心配をよそに」の類語や言い替え
普段からよくしてもらっている取引先に問題が生じたとき、心配する気持ちを伝えられるのが「案じている」【あんじている】です。
早く当人がしでかした問題が解決して、普段通りに仕事ができるように心から願う気持ちを込めて使います。
それでもうまく本人1人では解決ができず、事態はより深刻化してしまったときは「ひどく胸を痛める」と同情するのです。
他にも、不安を強く抱えてしまうほど悩む状態であればいかに自分が「憂慮している」【ゆうりょしている】気持ちを伝えて、相手に深く同情する旨を伝えます。
まとめ
人が無事仕事を終わらせて欲しいと心から相手を気遣うとき使います。
どのような場面で使えばより心配する気持ちが表せるか、勉強してみるといいでしょう。